靖国問題

高橋 哲哉

戦後六十年を経て、なお問題でありつづける「靖国」を、具体的な歴史の場から見直し、それが「国家」の装置としていかなる役割を担ってきたのかを明らかにする。

靖国問題
  • シリーズ:ちくま新書
  • 792円(税込)
  • Cコード:0210
  • 整理番号:532
  • 刊行日: 2005/04/05
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:240
  • ISBN:4-480-06232-7
  • JANコード:9784480062321
高橋 哲哉
高橋 哲哉

タカハシ テツヤ

高橋 哲哉(たかはし・てつや):1956年生まれ。東京大学教養学部教養学科フランス科卒業。同大学院哲学専攻博士課程単位取得。東京大学名誉教授。著書:『逆光のロゴス』(未來社)、『記憶のエチカ』(岩波書店)、『デリダ』『戦後責任論』(以上、講談社)ほか。訳書:デリダ『他の岬』(共訳、みすず書房)、マラブー編『デリダと肯定の思考』(共監訳、未來社)ほか。

この本の内容

二十一世紀の今も、なお「問題」であり続ける「靖国」。「A級戦犯合祀」「政教分離」「首相参拝」などの諸点については、いまも多くの意見が対立し、その議論は、多くの激しい「思い」を引き起こす。だが、その「思い」に共感するだけでは、あるいは「政治的決着」を図るだけでは、なんの解決にもならないだろう。本書では、靖国を具体的な歴史の場に置き直しながら、それが「国家」の装置としてどのような機能と役割を担ってきたのかを明らかにし、犀利な哲学的論理で解決の地平を示す。決定的論考。

この本の目次

第1章 感情の問題―追悼と顕彰のあいだ(激しい遺族感情
一様でない感情の対立 ほか)
第2章 歴史認識の問題―戦争責任論の向うへ(共同体とその他者
「A級戦犯」合祀問題 ほか)
第3章 宗教の問題―神社非宗教の陥穽(感情の問題、再び
政教分離問題 ほか)
第4章 文化の問題―死者と生者のポリティクス(「伝統」としての靖国
江藤淳の文化論 ほか)
第5章 国立追悼施設の問題―問われるべきは何か(「わだかまり」の解決策
不戦と平和の施設? ほか)

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