人が人を罰するということ ─自由と責任の哲学入門

山口 尚

人間は自由意志をもつのか。私たちが互いを責めたり罰することに意味はあるか。刑罰や責任をめぐって〈人間として生きること〉を根底から問う哲学的探究。

人が人を罰するということ ─自由と責任の哲学入門
  • シリーズ:ちくま新書
  • 1,012円(税込)
  • Cコード:0210
  • 整理番号:1768
  • 刊行日: 2023/12/05
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:272
  • ISBN:978-4-480-07595-6
  • JANコード:9784480075956
山口 尚
山口 尚

ヤマグチ ショウ

山口 尚(やまぐち・しょう):1978年生まれ。京都大学総合人間学部卒業。同大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。専門は形而上学、心の哲学、宗教哲学、自由意志について。著書に『難しい本を読むためには』(ちくまプリマー新書)、『日本哲学の最前線』(講談社現代新書)、『人間の自由と物語の哲学』『幸福と人生の意味の哲学』(以上、トランスビュー)、『哲学トレーニングブック』(平凡社)、『クオリアの哲学と知識論証』(春秋社)など。

この本の内容

人間は自由意志をもつ主体であり、過ちを犯した者が咎められ罰されることは、古くから共同体における基本的なルールと考えられてきた。一方、自由の存在を否定し「刑罰は無意味だ」とする神経科学や社会心理学の立場がある。はたして人間は自由な選択主体か。私たちが互いを責め、罰することに意味はあるのか。抑止、応報、追放、供犠といった刑罰の歴史的意味を解きほぐし、自由否定論、責任虚構論の盲点を突く。論争を超えて、“人間として生きること”を根底から問う哲学的探究。

この本の目次

序 責めることと罰すること―自由と責任の哲学へ
1(刑罰は何のために?―“応報”と“抑止”
身体刑の意味は何か?―“追放”の機能
刑罰の意味の多元主義―“祝祭”・“見せもの”・“供犠”・“訓練”)
2(応報のロジック
自由否定論
責任虚構論)
3(それでも人間は自由な選択主体である
責任は虚構ではない―自由と責任の哲学
自由・責任・罰についての指摘)

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