知るということ ─認識学序説

渡辺 慧

時間とは何か

時の流れを知るとはどういうこと? 「エントロピー」「因果律」「パターン認識」などを手掛かりに、知覚の謎に迫る科学哲学入門。
【解説: 村上陽一郎 】

知るということ ─認識学序説
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,210円(税込)
  • Cコード:0140
  • 整理番号:ワ-14-1
  • 刊行日: 2011/06/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:240
  • ISBN:978-4-480-09381-3
  • JANコード:9784480093813
渡辺 慧
渡辺 慧

ワタナベ サトシ

1910〜1993年。東京生まれ。1933年、東京帝国大学理学部物理学科を卒業後、フランス、ドイツに留学し、ド・ブロイ、ハイゼンベルクらに学ぶ。1939年に帰国後、東京帝国大学助教授、立教大学教授を経て1950年に渡米し、IBMワトソン研究所、イェール大学、ハワイ大学等に勤務。専門は原子核物理学、素粒子論、情報理論など多岐に亘る。ベルクソンをはじめとする哲学にも造詣が深く、『時間』(白日書院)、『時間の歴史』(東京図書)、『生命と自由』(岩波新書)など、哲学的な著書も多い。

この本の内容

時間の流れとは何か。われわれはいかにして時間の流れを知るのか。ある人は、因果の向きが時間の向きであると言う。では、因果はいかにして知りうるのか―。知覚の本質をめぐって、古来さまざまな通説が現れては、哲学的議論が交わされてきた。理論物理学の第一線で活躍した著者が提唱するのは、知覚のあり方をあくまで科学的・数学的に基礎づけることで形而上学を削ぎ落とした新しい認識論=「認識学」である。「エントロピー」「ボーアの相補性」といった物理学の概念を手掛かりに、数学や論理学を自在に駆使しながら知覚の謎をひもとくスリリングでユニークな科学哲学入門。

この本の目次

1章 現象
2章 存在
3章 確率と論理
4章 客体と述語
5章 言語・論理的相対性
6章 学習と情報
7章 パターンとエントロピー最小の原理
8章 時の向き
9章 因果律と自由
10章 認識学的相対性

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