「戦艦大和」の最期、それから ─吉田満の戦後史

千早 耿一郎

奇跡の生還の真実と
その記録
キリスト者としての戦後史

『戦艦大和ノ最期』の執筆や出版の経緯を解き明かし、日本銀行行員・キリスト者として生きた著者吉田満の戦後の航跡をたどる。
【解説: 藤原作弥 】

「戦艦大和」の最期、それから ─吉田満の戦後史
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 1,045円(税込)
  • Cコード:0195
  • 整理番号:ち-13-1
  • 刊行日: 2010/07/07
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:384
  • ISBN:978-4-480-42743-4
  • JANコード:9784480427434
千早 耿一郎
千早 耿一郎

チハヤ コウイチロウ

1922年、滋賀県生まれ。中国(上海、青島)で育つ。帰国して神戸商業学校卒業後、日本銀行入行。42年に入隊し、中国で初年兵教育を受けつつ「討伐」に出動する。現地の予備士官学校を卒業後、挺身攻撃隊長として訓練中、終戦を迎える。46年、日本銀行に復帰し、吉田満を知る。事務繁忙の時間を割き、吉田らと文芸活動に従事する。主な著書に『長江』『黄河』『風の墓標』など、小説に『防人の歌』『騙痛の街』、ほかに文章論・事務管理論、伝記『おれはろくろのまわるまま一評伝・川喜田半泥子』などがある。詩誌「騒」同人、文芸誌「象」同人。

この本の内容

吉川英治の強い勧めによって終戦直後に一気に書き上げられた吉田満の傑作『戦艦大和ノ最期』は、小林秀雄をはじめ多くの人々の称賛を博したが、刊行まで6年を要した。そこにはどのような事情が働いていたのだろうか。そして、焦土と化した祖国の再建というもう一つの戦いに、彼はどう立ち向かったのか。同じ職場で、その死まで共に歩んだ著者が、有能な銀行員・敬虔なキリスト者として生きた吉田満の戦後の航跡をたどる。

この本の目次

第1章 誕生『戦艦大和ノ最期』(戦艦大和からの生還
検閲との抗争
苦悩する「大和」
「太平洋よ静かなれ」)
第2章 挫折を乗り越えて(職場での吉田満
キリスト教との出会い
祖国とは何か)
第3章 「語り部」―みずからに課した使命(臼淵大尉の「進歩」への願い
愚劣な開戦 愚劣な作戦
悲劇の提督、伊藤整一)
第4章 戦中派は訴える(みちのく―吉田が愛した風土と人々
戦中派、散華の世代
強く訴えつづける戦中派の人々
敗れて目覚めず)
第5章 経済成長と平和を見つめて(スモールイズビューティフル
非戦の誓い
伝えつづけた信条)

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