水辺にて ─on the water/off the water
物語の予感。
川のにおい、風のそよぎ、木々や生き物の息づかい。カヤックで水辺に漕ぎ出すと見えてくる世界を、物語の予感いっぱいに語るエッセイ。
水辺の遊びに、こんなにも心惹かれてしまうのは、これは絶対、アーサー・ランサムのせいだ―そう語り始められる本書は、カヤックで湖や川に漕ぎ出して感じた世界を、たゆたうように描いたエッセイ。土の匂いや風のそよぎ、虫たちの音。様々な生き物の気配が、発信され受信され、互いに影響しあって流れてゆく。その豊かで孤独な世界は、物語の根源を垣間見せる。
風の境界
ウォーターランド―タフネスについて
発信、受信。この薮を抜けて
常若の国
アザラシの娘
川の匂い森の音
水辺の境界線
海からやってくるもの
「殺気」について
ゆっくりと〔ほか〕
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