怪を訊く日々 怪談随筆集
生者の言葉でこの世のすべては語れない――。日常の狭間にひそむ「怪異」を体験者たちから聴き集める。怪談実話の名手の原点。解説 朝宮運河
科学技術がめざましい進歩を遂げた現代においても、怪異の体験者はあとを絶たない。異形の者の来訪、説明のつかない不可思議な現象、確率的にありえないシンクロニシティ。ふだんは忘れているけれど、誰の意識の奥底にもそんな記憶がひそんでいる。体験者たちが語った怪異を、怪談実話の名手が淡々とした筆致で綴る。書き下ろしあとがきを加えた新装版。
1 忘れられた記憶
2 怪の棲む場所
3 怪を見るひと
4 学生時代
5 怖い宿
6 再会
7 夢
8 いにしえの怪
9 タクシー
10 酒場にて
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