橙書店にて

田尻 久子

熊本にある本屋兼喫茶店、橙書店の店主が描く本屋と「お客さん」の物語36篇。書き下ろし・未収録エッセイを増補し待望の文庫化。解説 滝口悠生

橙書店にて
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 902円(税込)
  • Cコード:0195
  • 整理番号:た-101-1
  • 刊行日: 2023/11/09
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:304
  • ISBN:978-4-480-43921-5
  • JANコード:9784480439215
田尻 久子
田尻 久子

タジリ ヒサコ

1969年熊本市生まれ。橙書店・オレンジ店主。会社勤めを経て、熊本市内に2001年雑貨と喫茶の店orangeを、2008年橙書店を開店。2016年より渡辺京二の呼びかけで創刊した文芸誌『アルテリ』の責任編集をつとめる。2017年、第39回サントリー地域文化賞受賞。2020年、『橙書店にて』(晶文社)で熊日出版文化賞受賞。著書に『猫はしっぽでしゃべる』(ナナロク社)、『みぎわに立って』(里山社)、『橙が実るまで』(写真・川内倫子、スイッチ・パブリッシング)、『これはわたしの物語 橙書店の本棚から』(西日本新聞社)などがある。

この本の内容

熊本にある本屋兼喫茶店、橙書店の店主が描く本屋と「お客さん」の物語。石牟礼道子さんが逝った日「ただただ悼みたい」と訪れた人。“書くこと”を焚きつけた渡辺京二さんの言葉。縁あって催した“村上春樹朗読会”の夜。雑誌『アルテリ』に寄稿するハンセン病患者「関さん」と交わした握手―。文庫版のための書き下ろし・単行本未収録エッセイを増補する。

この本の目次

1 まちの余白(路地裏で
とんちさん
再会
読み返す
金木犀
緑の椅子
来し方の道を歩く)
2 雨降りに本屋で(手紙はいいよ
常連さん
披露宴
Aさんのこと
ママ
おまけ
されく)
3 同じ月を見上げて(巡り合わせ
バス停
透明なお客さん
遠いけど近くにいるひと
泣く女たち
常宿
とくとくとく
秘密の夜
街並み
そらと満月)
4 切手のない便り(小さきものたち
きりん
またたく
植木スイカと手紙
シールとドーナツ棒
握手
ヤッホー
ゆうひとあさひ
いつもの風景)
5 文庫版のために(旅の仲間
ハンさん
再訪)

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