〈日本美術〉誕生 ─近代日本の「ことば」と戦略

佐藤 道信

「日本美術」は明治期、「絵画」他多くの用語とともに産みだされた概念だ。近代国家として出発した時代の思想と機構に切込む先鋭的書。解説 北澤憲昭

〈日本美術〉誕生 ─近代日本の「ことば」と戦略
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,320円(税込)
  • Cコード:0170
  • 整理番号:サ-49-1
  • 刊行日: 2021/10/07
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:304
  • ISBN:978-4-480-51077-8
  • JANコード:9784480510778
佐藤 道信
佐藤 道信

サトウ ドウシン

1956年秋田県生まれ。東北大学文学部大学院修士課程修了。専攻、日本美術史。板橋区立美術館、東京国立文化財研究所を経て、現在、東京芸術大学美術学部教授。著書に『河鍋暁斎と菊池容斎』(編著、至文堂)『明治国家と近代美術』(吉川弘文館、サントリー学芸賞受賞)などがある。

この本の内容

作品じたいは古くからあった。しかし、「日本美術史」という歴史体系は、「ことば」によって近代日本につくられたのである―。本書はまず、明治期に「絵画」などの美術用語が作られていく過程、また「日本画」「西洋画」「歴史画」「裸体画」「風景画」といったジャンルが規定されていく過程を綿密に追う。その背後にあるのは、近代日本で芽生えた国家思想、つまりナショナリスティックな「日本」意識と、欧化・国際化との相克だ。作品・作家を生み出し支えた政治的・社会的機構をとおして、新たに近代美術の深部を抉りだす。

この本の目次

序章 美術の言語と言説
第1章 「近代日本美術」とはなにか―時間と地理の枠組
第2章 美術の文法
第3章 ジャンルの形成―「日本」をめぐる論争
第4章 美術の環境―階層・行政・団体・コレクション
終章 「日本美術史」の創出

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