「おのずから」と「みずから」 ─日本思想の基層
「自(ずか)ら」という語があらわす日本人の基本発想とはどのようなものか。日本人の自己認識、超越や倫理との関わり、死生観を問うた著者代表作。
日本語において「おのずから」と「みずから」は、ともに「自(ずか)ら」とあらわす。成ることと為すこと、物と自己、自然と自由を意味するが、截然と分けられず、両者には交差・共和・相克する「あわい」がある。そこに見られる日本人の基本的発想とは何であり、それはまたどのような思想文化を育んできたのか。本書は、思想・宗教・文学・芸能の諸領域を広く深く行き来しながら、日本人の自然と自己との相関的認識、超越と倫理との関わり、そして無常観と死生観を根源から問いなおす。倫理学者・日本思想史家である著者の代表作。
1(「おのずから」と「みずから」―日本的「自然」と自己
無常と「おのずから」―日本人の現実感覚1
「古」と「おのずから」―日本人の現実感覚2 ほか)
2(やまと言葉で哲学する―「おのずから」と「みずから」の「あわい」で考える)
3(総括提題「おのずから」と「みずから」の「あわい」)
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