ナチズムの記憶 ─日常生活からみた第三帝国
普通の人びとはナチズムをどのように受け止めたか。とある農村と炭鉱町での証言から、平凡な日常生活がナチ体制に組み込まれていく様をあぶりだす。
- シリーズ:ちくま学芸文庫
- 1,650円(税込)
- Cコード:0122
- 整理番号:ヤ-34-1
- 刊行日:
2024/03/07
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:文庫判
- ページ数:416
- ISBN:978-4-480-51235-2
- JANコード:9784480512352
- 在庫 問合せ
第三帝国といえば、ゲシュタポの監視のもと恐怖と暴力で国民を支配したイメージがある。しかし、当時を回想する住民証言から現れるのは、ナチズムへの不満や批判ではなく、むしろ正反対の「ナチスの時代はよい時代だった」という記憶だ。ごく平凡な普通の人びとが、ナチズムとは一定の距離をおきながらも、非政治的領域のルートを通じ、政策を支持するようになる。農村ケルレと炭鉱町ホーホラルマルクという、二つの地域での詳細なインタヴュー資料を中心に、子どもや女性までもが、徐々にナチ体制に統合されていった道程をあばきだし、現代のわれわれにも警鐘を鳴らす一冊。
第1章 褐色の農村と赤い炭鉱町(褐色の農村―ケルレ村
すっきりしない状況の成立
赤い炭鉱―ホーホラルマルク
悪い時代のはじまり)
第2章 ヒトラーが政権についたとき(ナチスは外からやってきた
全体としては、がまんできた
たいしたことはなく、なにもおきなかった
もう他人を信用できなくなった)
第3章 民族共同体の夢と現実(記憶に残らない不満と批判
いい時代だった
行ったこともない旅行の記憶
たいていの家でもめごとがおきた
ハンチングはタブーだった)
第4章 ユダヤ人、戦争、外国人労働者(内に向けて発動される人種主義
もったいないという反応
戦争さえなければよかったのに
いまでもそのことを恥ずかしく思う)
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