「自分らしさ」と日本語
なぜ小中学生女子は「わたし」ではなく「うち」と言うのか? 社会言語学の知見から、ことばと社会とわたしたちの一筋縄ではいかない関係をひもとく。
ことばには内容を表現するだけではなく、“その人らしさ”を表現し、話している人同士の関係を作り上げる働きがある。ことばの背後にある社会の規範や価値観を解きあかす社会言語学の知見から、「名前」「呼称」「敬語」「方言」「女ことば」といった観点を通して、ことばで「自分」を表現するとはどういうことかを考える。
第1章 アイデンティティ表現の材料としての「ことば」
第2章 名前―「わたし」を示すことばの代表
第3章 呼称―呼び方で変わる関係
第4章 「ことば」とアイデンティティの結び付き
第5章 敬語―「正しい敬語」から「親しさを調整する敬語」へ
第6章 方言―「恥ずかしいことば」から「かっこいいことば」へ
第7章 「女ことば」―伝統的な“女らしさ”から辛口の材料へ
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