芭蕉 最後の一句 ─生命の流れに還る

魚住 孝至

「軽み」の極致へ。

清滝や波に散り込む青松葉――この辞世の句に、どのような思いが籠められているのか。不易流行から軽みへ、境涯深まる最晩年に焦点を当て、芭蕉の実像を追う。

芭蕉 最後の一句 ─生命の流れに還る
  • シリーズ:
  • 1,870円(税込)
  • Cコード:0392
  • 整理番号:
  • 刊行日: 2011/09/13
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:四六判
  • ページ数:320
  • ISBN:978-4-480-01527-3
  • JANコード:9784480015273
魚住 孝至
魚住 孝至

ウオズミ タカシ

一九五三年兵庫県生まれ。八三年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。文学博士。現在、国際武道大学教授、国際日本文化研究センター共同研究員。専門は倫理学、日本思想、実存思想、身体文化。著書に『宮本武蔵──日本人の道』(ぺりかん社)、『定本五輪書』(新人物往来社)、『宮本武蔵──「兵法の道」を生きる』(岩波新書)、編著に『諸家評定──戦国武士の「武士道」』(新人物往来社)ほか。

この本の内容

旅に病んで夢は枯野をかけめぐる―松尾芭蕉、最後の句として知られる死の四日前深夜の「病中吟」である。日々旅にして旅を栖とした俳聖の、最期のイメージに相応しい。けれども実はその翌朝、弟子二人を枕頭に呼び「清滝や波に散り込む青松葉」を遺している。「改作」というのだが、これこそが辞世の句である。「不易流行」「軽み」そして最後の一句へと、境涯深まる芭蕉最晩年の五年半に焦点を当て、その実像に迫る。

この本の目次

第1章 「芭蕉」の誕生―旅と庵住
第2章 「おくのほそ道」の旅の実際
第3章 「不易流行」―俳諧の古典へ
第4章 芭蕉庵での晩年の生活
第5章 作品『おくのほそ道』の誕生
第6章 芭蕉、最後の一句

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