中世の星の下で
人びとの歓びと涙の歴史
中世ヨーロッパ人の生活はどんなものだったのだろうか。中世の暮しを具体的、克明に描き、民衆生活とその深層意識を解き明かす。
- シリーズ:ちくま文庫
- 880円(税込)
- Cコード:0122
- 整理番号:あ-4-1
- 刊行日:
1986/12/01
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:文庫判
- ISBN:4-480-02097-7
- JANコード:9784480020970
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遠く中世ヨーロッパの庶民たちはいったいどんな暮らしをしていたのだろうか。私たちはここで、例えば石、星、橋、暦、鐘、あるいは驢馬、狼など、日常生活をとりまく具体的な〈モノ〉たちと中世の人人との間にかわされた交感の遠いこだまを聞くことができる。さらに兄弟団、賎民、ユダヤ人、煙突掃除人などを論じた文章の中に、被差別者に対する暖かい眼差しを感じながら、目に見えない絆で結ばれた人と人との関係を再発見することができる。中世社会は日本を写し出す鏡でもある。
1 中世のくらし(石をめぐる中世の人々
中世のパロディー
オイレンシュピーゲルと驢馬
中世における死)
2 人と人を結ぶ絆(現代に生きる中世市民意識
中世賎民身分の成立について
病者看護の兄弟団
中世ヨーロッパのビールづくり
オーケストリオンを聴きながら)
3 歴史学を支えるもの(文化の底流にあるもの
西ドイツの地域史研究と文書館
アジールの思想
私にとっての柳田国男)
2007.2.16 アッキー
実に見事な作品だと思う。
中世は本当に悪い時代だったのか?
近現代こそ「効率」のみの「無慈悲な社会」なのではないのかという問いを口では言わなかったが著者自身が語りかけているような気がする。相互扶助の組合社会。病人や老人などへの教会や協会の無私な慈善活動など。現在の社会が本当に進化したのか?という鋭い問いかけがあるように思う。
ほとんど著者の作品は読んでいるが”歴史”のビギナーでも十分に面白く読める作品。
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