わが心のフラッシュマン

中島 梓

TVなしに育った息子が「フラッシュマン」に夢中になった。そこから著者は人間の 物語欲 について考え始める――天性の物語作家による物語論。

わが心のフラッシュマン
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 533円(税込)
  • Cコード:0195
  • 整理番号:な-11-1
  • 刊行日: 1991/12/04
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:288
  • ISBN:4-480-02591-X
  • JANコード:9784480025913

この本の内容

TVとは無縁に育った息子が「フラッシュマン」に夢中になった。著者はそこから人間の「物語欲」について考えはじめる。時に〈不幸〉な状態を積極的に選ばせ、時に〈死〉をも甘美なものとして選びとらせる、人間の「物語欲」とはいったい何か―。「フラッシュマン」に始まって、三島由紀夫からアラビアのロレンス、ダイエットから恋愛までを縦横に語り明す物語論。中島梓のもっとも中島梓らしい一冊。

この本の目次

プロローグ または、何が彼女をそうさせたか
本文のためのいくつかのエピソード
若干のよけいなことども
フィクションについてのごたくと小説家の快楽
真説フラッシュマン、真説サー・カウラー
物語のはじまり(「本能がこわれた動物」である人間にとって、最大の本能は“自己幻想欲”である
誕生によって「楽園追放」された子どもは、世界との再度の一体化を求め続ける)
わが心のフラッシュマン―人は「自己自身のための物語」とは別に、純粋に「他者の物語」をも必要とする

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