台湾とは何か
国力において圧倒的な中国・日本との関係を深化させる台湾。日中台の複雑な三角関係を波乱の歴史、台湾の社会・政治状況から解き明かし、日本の進路を提言。
台湾が激しく動いている。戦後日本は台湾に撤退した中華民国と国交を結んだが、後に中華人民共和国と国交正常化を行い、台湾は遠い存在になった。しかし、目覚ましい経済発展と見事な民主化、東日本大震災での日本への巨額の支援もあり、台湾は再び身近で重要な存在になりつつある。台湾は中国にとってのアキレス腱であり、日本にとってのジレンマだ。日中台の複雑なトライアングルの中、台湾は絶妙のバランス感覚で日中と巧みに渡り合う。二〇一六年総統選挙で劇的な政権交代を遂げた最新の姿を、政治、歴史、社会から解き明かし、冷戦期の固定観念から脱した新しい「台湾論」を提言する。
序章 転換期の台湾
第1章 「台湾人の総統」になれなかった馬英九
第2章 台湾と日本
第3章 台湾と中国
第4章 台湾と南シナ海・尖閣諸島・沖縄
第5章 台湾アイデンティティ
第6章 例外と虚構の地「台湾」
第7章 日中台から考える
終章 日本は台湾とどう向き合うべきか
2016.7.05 小龍包
長年、台湾=中華民国と思っていたが、本書を読んで誤った理解だと判った。また、台湾・中華民国・中華人民共和国の三つ巴の関係は日本人には複雑怪奇。台湾という同じ島に住む人達の中で帰属意識がかなり異なることは驚きだった。新総統外遊の折り「台湾総統 蔡英文」と記帳した理由が良くわかった。台湾出身の知人が良く口にするが、本省人と外省人の待遇・生活レベル―換言すれば、支配者と被支配者について、歴史的な背景の記述も書かれていれば、今日の意識差が生まれた理由がよりわかりやすいのではないか。
台湾を知るための良書だと思う。
2016.6.07 King Wang
この一冊は台湾で買って台湾で読みました。
野嶋さんは十年間を台湾に滞在し鋭いジャーナリストらしい観点で
台湾を見通したと僕は感心しました。是非立場が違う日本方々が台湾理解の入門の一冊とお勧めです。
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
※は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
歳
公開可 公開不可