精神科医が教える聴く技術

高橋 和巳

人の話を聴くことは難しい。精神科医であり、多くのカウンセラーを育てた著者が教える「聴く技術」。四つのステップに分けて、事例と共にわかりやすく解説する。

精神科医が教える聴く技術
  • シリーズ:ちくま新書
  • 924円(税込)
  • Cコード:0211
  • 整理番号:1456
  • 刊行日: 2019/12/05
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:新書判
  • ページ数:224
  • ISBN:978-4-480-07275-7
  • JANコード:9784480072757
高橋 和巳
高橋 和巳

タカハシ カズミ

精神科医。医学博士。1953年生まれ。福島県立医科大学卒業後、東京医科歯科大学神経精神科に入局。大脳生理学・脳機能マッピング研究を行う。都立松沢病院で精神科医長を退職後、都内でクリニックを開業。カウンセラーの教育にも熱心で、スーパーヴィジョンを行っている。著書に『「母と子」という病』(ちくま新書)、『子は親を救うために「心の病」になる』『人は変われる』(ちくま文庫)、『新しく生きる』『楽しく生きる』(共に三五館)等がある。

この本の内容

人の話を聴くことは難しいが、本当に聴けた時には相手の人生を変えるほどの効果がある。「聴く技術」を“黙って聴く”“賛成して聴く”“感情を聴く”“葛藤を聴く”の四つのステップに分けて、事例と共にわかりやすく解説する。最後に「自分の心を聴く」ことで、自分を受け入れる技術を解き明かす。精神科医として、またカウンセラーのスーパーバイザーとして、長年にわたり人の話を聴き続けてきた著者が教える「聴く技術」。「聴く」ことの驚くべき深い世界を知ってほしい。

この本の目次

第1章 聴いてもらうと楽になるのはなぜか―人が話すのは、自分を支えてもらいたいから
第2章 黙って聴く―終わるまでただ黙って聴いてもらうと、安心が広がる
第3章 賛成して聴く―悩みの本質を知れば、心から賛成して聴ける
第4章 感情を聴く―深いレベルに流れる感情を聴くと、心がつながる
第5章 葛藤を聴く―人の悩みの源はすべて、心の葛藤
第6章 自分の心を聴く―自分を聴いて→自己理解すると、自己受容されて→悩みが消える

読者の感想

2020.7.28 齊藤 哲也

この本に出会えてよかった。
読む前と読んだ後で、確実に見える世界が変わる。


これまで河合隼雄先生の本を読んでもわからなかったカウンセリングの核心部分が、ロジカルに解明されているのが、本書の大きな魅力です。
これまでコーチングやファシリテーション、コミュニケーションや心理学の本は数多く読んできたつもりですが、そのどれとも違う極意が書かれています。

「聴く技術」を4つのステップに分けて考え、「感情の流れ6段階」とこれに併走する「葛藤の3段階」が解説されている点が素晴らしい。
仕事で人の話を聞く機会が多いのですが、感情の流れを知ることにより、もっとゆとりを持った傾聴ができるような気がします。

また、私自身、理想の自分と現実の自分のギャップに苦しむことがよくあるが、感情のメタ認知が進み、生きづらい時代に新しい海図を手にしたような清々しさ。

平板なコミュニケーションに、時間軸という新たな次元を得た感じ。より豊かなコミュニケーションの道が開けた、そんな印象です。

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