ロマネスクとは何か ─石とぶどうの精神史
石の怪物、ねじれる柱、修道僧の幻視……天上の神を仰ぎつつ自然の神々や異教の表象を取り込み、過剰なエネルギーを発した、ロマネスクの精神に光を当てる。
教会堂を飾る奇怪な彫刻の群れ、異様な幻視に取り憑かれた修道士、黒いマリア像、戦いで浴びた血を浄め天を望む祈りの声…厳粛なキリスト教を笑うかのような大らかで過剰な表象に満ちたロマネスク。10世紀から12世紀半ばにかけて、豊かな自然を背景に新たな信仰を模索した人々は、天上に神を仰ぐ一神教を維持しつつ、自然界に神々の現れを見る異教を受け入れて、垂直と水平の両方の視界の「つながり」を求めた。近年の西洋中世研究の成果をふんだんに織り込み、ロマネスクの時代精神に光を当てる待望の書。
第1部 ロマネスクの原点(古代ローマのロマネスク
ねじれ柱)
第2部 古代から中世へ(小さな罪
新たなネットワークへ)
第3部 ロマネスクを生きた人々(出現
古代からのさまよい
祈りの旅路)
結びにかえて―語りそびれたことなど
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