マレー諸島 (下) ─オランウータンと極楽鳥の土地
八年間の旅の中で、ウォーレスはダーウィンとは別に「進化論」を構想する。一九世紀博物学の記念碑的業績の完全新訳。詳細な訳注と解題を併載。
19世紀のイギリス人博物学者ウォーレスは、「種の起原という問題を解くため」、マレー諸島へ旅立つ。8年におよぶこの探検旅行の観察と見聞をもとに、C・ダーウィンとは別に、動物地理学にもとづく進化論を構想し、ロンドンの科学界に大波乱を引き起こした。驚くべき大きさのモルッカの甲虫、樹冠で舞い踊る極楽鳥、文明と未開の批判的考察、地元の伝統船での危険な航海など、驚きと尊敬と知性に満ちた視線で語られるマレー諸島の人間と自然の記録と、科学に捧げた崇高な精神が導かれた動物学的および地理学的な考察による近代科学の記念碑的傑作。下巻では、上巻につづくモルッカ諸島、パプア島群の記録と、詳細な訳注と解題、索引、参考文献などの資料を併載。
モルッカ諸島
パプア島群
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