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ちくま文庫

室生犀星集 童子 文豪怪談傑作選

定価

1,100

(10%税込)
ISBN

978-4-480-42487-7

Cコード

0193

整理番号

-36-10

2008/09/10

判型

文庫判

ページ数

368

解説

内容紹介

金魚の少女と「をぢさま」の妖美な交歓を描いた名作「蜜のあはれ」で、新世代の読者を瞠目せしめた室生犀星の文学には、森茉莉をはじめとする熱烈な信奉者も数多い。早世した愛児との死後の交流を哀切に描いた一連の幽霊譚、故郷金沢の天狗や水妖の話、モダン都市浅草の闇に明滅する電気娘の妖異など、不世出の詩人作家・犀星が遺した怪異譚の傑作を集大成。全集未収録・初文庫化作品を満載。

目次

童話
童子
後の日の童子
みずうみ

天狗
ゆめの話
不思議な国の話
不思議な魚
あじゃり
三階の家
香爐を盗む
幻影の都市
しゃりこうべ

著作者プロフィール

室生犀星

( むろう・さいせい )

(1889‐1962)作家・詩人。金沢生まれ。就職後、俳句、詩、短歌に手を染め、1913年、北原白秋に認められる。16年、萩原朔太郎と同人誌『感情』を発行、注目される。35年『あにいもうと』で文芸懇話会賞、41年菊池寛賞を受賞。戦後も代表作『杏っ子』が読売文学賞を受けるなど、晩年まで多彩な作品を遺した。

東雅夫

( ひがし・まさお )

1958年、神奈川県生まれ。アンソロジスト、文芸評論家。「幻想文学」「幽」編集長を歴任。ちくま文庫「文豪怪談傑作選」シリーズはじめ編纂・監修書多数。著書に『遠野物語と怪談の時代』(日本推理作家協会賞受賞)『百物語の怪談史』『文豪たちの怪談ライブ』、編纂書に「ゴシック文学入門」「ゴシック文学神髄」「文豪ノ怪談ジュニア・セレクション」「平成怪奇小説傑作集」「赤江瀑アラベスク」の各シリーズ、監修書に「怪談えほん」シリーズなどがある。

この本への感想

(東先生・金井田先生の対談を読んで)


 『童子』を読み終えたとき、「表紙を描かれた方も、作品を読んでいるのだな」と実感しました。悲しんでいる大人よりもずっと大人らしい、それでも幼い顔は、作品を読んでいなければ出てこない。だから、金井田先生が、じっくりと作品を読んで表紙を描かれたことを知って感動しました。
 バナナの葉の×が視線を集める形になっていると知り、なるほど面白い!と思いました。絵が専門でなくても、こういう技術的な裏話がわかると楽しいです。
 東先生のされた文体の話、リアルに書いたかと思うとふっとあっちに行っちゃう、という犀星の特徴は、この対談で初めて気付きました。確かに、『後の日の童子』の『おのおの影をひきながら在るままに在った』は、突然どこかに放り出された感じがします。
 また、『童子』はながらく収録されず、作者に思うところがあったのでは、というお話にしんみりしました。
 絵を鑑賞する、怪談をたのしむ、作家について知る、どの点でもためになる対談でした。

仲町六絵

さん
update: 2008/09/27

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