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定価

924

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43946-8

Cコード

0193

整理番号

-104-1

2024/04/10

判型

文庫判

ページ数

272

解説

内容紹介

幻想と現実のあわいに仕舞われた、すこし変てこで愛しいできごと。一つひとつのおはなしが静かな奇蹟をよぶ、光にみちた小説集。書き下ろし短編も!

一編ずつが、空気のいい場所への日帰りの遠出。
いしいしんじと書いて融通無碍と読みたい。
――江國香織

何があったのか根堀り葉掘り訊くのではなく、静かに、一緒に、時間を過ごす。
究極の優しさのように思えた。
――松永美穂(解説より)

眠る前にそっと撫でたくなる、光にみちた小説集

体がぽろぽろと土に変わってしまう病気をわずらう兄と、その土を一粒のこらずあつめてバラを育てる弟(「土」)。不思議な花びらがいざなう"おはなしと水でできている島"(「ジュプン」。遠い異国を、ひみつの記憶を、大切な思い出を旅するように紡がれるいしいしんじの世界。小さなきらめきをとじ込めた29のおはなし集。単行本未収録1編&特別書き下ろし短編「光あれ」を増補!

片隅にひそむ小さな光をやさしく掬い上げてくれる――これは、そんなおはなし。

目次

犬のたましい
とってください

せせらぎ
きこえてくる音、自然と
虎天国
ウミのウマ
煙をくゆらせる男
私の心臓
クンさん
園子
すっぽんレゲエ
氷の国
森のドレス


スモウ
チェス
野性の馬
オリーブの木
エヘン窟

おとうさん
子規と東京ドームに行った話
やすしと甲子園に行った話
ユリシーズ
ジュプン

光あれ

解説 松永美穂

著作者プロフィール

いしいしんじ

( いしいしんじ )

いしい しんじ:作家。1966年大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲二文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。そのほか『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』など著書多数。趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

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