ロシア・アヴァンギャルド ─未完の芸術革命
旧体制に退場を命じる如く登場し、社会主義革命と協調、スターリン体制のなかで終焉を迎えた芸術運動。現代史を体現したその全貌を描く。解説 河村彩
既存の価値観に対する攻撃とともに、ロシアでは20世紀初頭に産み落とされた前衛芸術。1917年の社会主義革命に先行したその活動は、芸術革命に呼応するものとして政治革命に同調し、昂揚する民衆のエネルギーに支えられて、芸術運動を展開してゆく。これがロシア・アヴァンギャルドと呼ばれる運動である。しかしそれはやがて、スターリン体制から「形式主義」として批判され、芸術の論理によらず粛清され抹殺されてゆく。マヤコフスキー、マレーヴィチ、メイエルホリドなど、激しい時代を生きた芸術家たちの活動に光をあて、その再評価の嚆矢となった20世紀美術史の名著。
1 “革命”まで―ロシア未来主義とフォルマリズムの成立(ロシア未来主義の出発
立体未来派グループの登場
「絵画そのもの」の探求へ
詩的言語と絵画の冒険
“モスクワ言語学サークル”と“オポヤズ”
方法としての芸術)
2 十月革命と芸術(ロシアの赤い宴)
3 “革命”以後―レフは何を目指したか(「レフ」のプログラム
「生産主義者」の理論
十月革命後の“オポヤズ”
“レフ”の実践)
4 “革命”と“芸術”の死―メイエルホリドと演劇の十月(演劇の十月
ビオメハニカ
メイエルホリド劇場の命運)
5 結び(未完の芸術革命)
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。
※は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
(ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
歳
公開可 公開不可