ロシア・アヴァンギャルド ─未完の芸術革命

水野 忠夫

旧体制に退場を命じる如く登場し、社会主義革命と協調、スターリン体制のなかで終焉を迎えた芸術運動。現代史を体現したその全貌を描く。解説 河村彩

ロシア・アヴァンギャルド ─未完の芸術革命
  • シリーズ:ちくま学芸文庫
  • 1,760円(税込)
  • Cコード:0170
  • 整理番号:ミ-29-1
  • 刊行日: 2023/06/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:432
  • ISBN:978-4-480-51189-8
  • JANコード:9784480511898
水野 忠夫
水野 忠夫

ミズノ タダオ

水野 忠夫(みずの・ただお):1937-2009年。中国吉林市生まれ。早稲田大学文学部露文科卒業、早稲田大学文学部教授を経て、同名誉教授。専攻、20世紀ロシア文学・ロシア文化。著書に『マヤコフスキイ・ノート』『囚われのロシア文学』、訳書に『ロシア・フォルマリズム文学論集1・2』、ショーロホフ『静かなドン』、シクロフスキー『散文の理論』などがある。

この本の内容

既存の価値観に対する攻撃とともに、ロシアでは20世紀初頭に産み落とされた前衛芸術。1917年の社会主義革命に先行したその活動は、芸術革命に呼応するものとして政治革命に同調し、昂揚する民衆のエネルギーに支えられて、芸術運動を展開してゆく。これがロシア・アヴァンギャルドと呼ばれる運動である。しかしそれはやがて、スターリン体制から「形式主義」として批判され、芸術の論理によらず粛清され抹殺されてゆく。マヤコフスキー、マレーヴィチ、メイエルホリドなど、激しい時代を生きた芸術家たちの活動に光をあて、その再評価の嚆矢となった20世紀美術史の名著。

この本の目次

1 “革命”まで―ロシア未来主義とフォルマリズムの成立(ロシア未来主義の出発
立体未来派グループの登場
「絵画そのもの」の探求へ
詩的言語と絵画の冒険
“モスクワ言語学サークル”と“オポヤズ”
方法としての芸術)
2 十月革命と芸術(ロシアの赤い宴)
3 “革命”以後―レフは何を目指したか(「レフ」のプログラム
「生産主義者」の理論
十月革命後の“オポヤズ”
“レフ”の実践)
4 “革命”と“芸術”の死―メイエルホリドと演劇の十月(演劇の十月
ビオメハニカ
メイエルホリド劇場の命運)
5 結び(未完の芸術革命)

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