世界史をつくった海賊
略奪で富み、
貿易で栄えた
スパイス、コーヒー、茶、砂糖、奴隷……歴史の影には、常に奴らがいた。開拓の英雄であり、略奪の厄介者であった 国家の暴力装置 から、世界史を捉えなおす!
スパイス、コーヒー、紅茶、砂糖、奴隷…これら世界史キーワードの陰には、常に暴力装置としての海賊がいた。彼らは私的な略奪にとどまらず、国家へ利益を還流し、スパイとして各国情報を収集・報告し、海軍の中心となって戦争に参加するなど、覇権国家誕生の原動力になった。さらに、国際貿易・金融、多国籍企業といった現代に通じるシステムの成り立ちに深く関与していた。厄介な、ならず者集団であるいっぽう、冒険に漕ぎ出す英雄だった海賊たちの真実から、世界の歴史をとらえ直す。
第1章 英雄としての海賊―ドレークの世界周航(貧しい二流国からの脱却
“海賊マネー”で国家予算を捻出 ほか)
第2章 海洋覇権のゆくえ―イギリス、スペイン、オランダ、フランスの戦い(勝利の立役者としての海賊
無敵艦隊との戦い―スパイ戦 ほか)
第3章 スパイス争奪戦―世界貿易と商社の誕生(貿易の管理と独占の仕組み
魅惑のスパイス貿易 ほか)
第4章 コーヒーから紅茶へ―資本の発想と近代社会の成熟(コーヒー貿易と海賊ビジネス
覚醒と鎮痛のドリンク ほか)
第5章 強奪される奴隷―カリブ海の砂糖貿易(甘いクスリ―砂糖の登場
イギリスと奴隷貿易 ほか)
2011.3.23 あだちしげお
突然すべてが鷲づかみのように
私は英国にも4年間ほど住んでいましたので、何かと関心を持っていたものの、必ずしもクリヤーカットに同国の有り様について理解してはいないように感じていました。しかしこの本を読んで突然すべてが鷲づかみのようにストーンと分かってしまったような気がしました。毎年、ロンドンのロイヤルアルバートホールで催される、プロムナードコンサートでは英国人が威風堂々の行進曲やルール・ブリタニアを興奮気味に大合唱するのですが、これはまさにこの本が説明しています。
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