『おくのほそ道』謎解きの旅 ─身体感覚で「芭蕉」を読みなおす
芭蕉が『おくのほそ道』に秘めた謎とは? 「歌枕」の呪術性、地名に込められた意味。俳人の素用、謡曲を元に異界を幻視する。帯文 いとうせいこう
芭蕉は、『おくのほそ道』に暗号のようなコード(術語)を潜ませた。「歌枕」の呪術性、地名に込められた意味とは?意図的に未完成のフィクションとした理由は?当時の俳人の素養だった謡曲を元に書かれた古典名作を、能楽師が易しく案内する。この世とあの世のあわいの者として、芭蕉が義経鎮魂の旅をする。死と再生を経て、亡者を幻視し謡い、鎮まる。
第1章 そぞろ神が旅路へと誘う―歌枕を巡る「能」の旅
第2章 謎を解く「ワキ」―芭蕉はなぜ「コスプレ」をしたのか
第3章 死出の旅―現実との別れ、異界との出会い
第4章 中有の旅―「時間」が「空間」になる旅
第5章 再生の旅―「旅心」定まり異界に遊ぶ
第6章 鎮魂の旅―夢の跡に重なる物語
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