皇国日本とアメリカ大権 ─日本人の精神を何が縛っているのか?
戦前、人々はなぜ総動員体制に抗えなかったのか。当時の「聖典」たる『國體の本義』を読み解き、戦後に「アメリカ大権」をも招来した日本人の「無意識」を問う。
戦前、多くの日本人が「国体」思想に飲み込まれ、戦争に動員されていった。なぜ日本人は、この流れに抗えなかったのか?総力戦に敗北した後、天皇は連合国軍最高司令官に「従属」する形となった。実際にはアメリカ大権となっているにもかかわらず、鋭敏な知識人ですら、それを直視できずにいるのはなぜか?戦時期に教育の場で広く読まれ、国民に深甚な影響を与えた『國體の本義』の解読をとおして、戦前・戦後を貫流する日本人の精神の「無意識」を問う。ふたたび日本が内閉しようとしている今、来し方行く末を考えるに際し、必読の書!
序論 『國體の本義』の恐ろしさ
第1部 『國體の本義』を読む(天壌無窮の神勅
天皇
臣民
国史
国土と国民
祭祀と道徳
学問と科学
政治・経済・軍事
結語
国体のゆくえ)
第2部 天皇親政とアメリカ大権(なぜ天皇親政説なのか
天皇の近代
アメリカ大権
三島と吉本と国体と
大東亜共栄圏の残照)
結論
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