パリ論/ボードレール論集成
パリに刻まれた19世紀の〈原史〉とは?
『パサージュ論』を構想する中で書きとめられた膨大な覚書を中心に、パリをめぐる考察を一冊に凝縮。ベンヤミンの思考の核を明かす貴重な論考集。
ドイツを代表する知性ベンヤミンが見つめたパリには19世紀の“原史”(Urgeschichte)が埋め込まれていた。ボードレールの詩行、パサージュ/駅舎/エッフェル塔などの鉄骨建築、万国博覧会、ブルジョワジーの住居、人間・事物の商品というありよう―そこから、ベンヤミンが読みとったヨーロッパ近代の真の姿とは?『パサージュ論』を準備するなかで遺された膨大な草稿群からベンヤミンの哲学的・芸術的思索の核を秘めた論考を集成し、パサージュをはじめ当時の貴重な図版を収録。パリをめぐる諸論考および覚書を比較することで、主著への思考の軌跡が明らかになる。
1 パリ論
2 ボードレール論―ボードレールにおける第二帝政期のパリ
ボードレールにおけるいくつかのモティーフについて
セントラルパーク
3 関連論考/参考資料―土星の環、あるいは、鉄骨建築についていくつかのことを
『パサージュ論』初期覚書集
ボードレール論構想および初期の草稿類
『ボードレールにおける第二帝政期のパリ』異稿より
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