堤重久
( つつみ・しげひさ )堤 重久(つつみ・しげひさ):1917(大正6)年東京生れ。東京帝国大学(現・東京大学)文学部独文科卒。在学中に太宰と知遇を得て弟子となる。東大図書館、外務省、大蔵財務協会、出版社勤務等を経て、京都産業大学にて教鞭を執る。他の著書に『恋と革命 評伝太宰治』、共著に『太宰治研究』『太宰治の肖像』等がある。1999(平成11)年逝去。
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「いろいろと人の悪口も言ひたい。安心してそれを言へる相手は、誰も無いんだよ。お前の夢を見た夜もある。」(太宰が堤に宛てた書簡より)
「苦しいことがあったら、三鷹の奥で、下手な作家が、下手な小説を、うんうん苦しんでかいていることを思い出してくれたまえ。ひどい失敗ばかりしている、罪の兄貴がいると思えば、気持ちのなぐさまることもあるだろう」(堤と初対面時の太宰の言葉)
「戦後、太宰が名声の確立を代償に失っていったものが堤には直感できていたのかもしれない」 安藤宏
「残念なことをしたな。もう八年早く、お前と知り合っていたら」と太宰に言わしめた愛弟子・堤重久。ふたり並走した鮮烈なる季節の記憶を反芻し、活き活きと語り行動する師・太宰の姿を描き出す。堤が提供した実弟・康久の日記が『正義と微笑』の着想を齎したことでも知られる。師との出会い、やり取りから多くの人間関係、恋、酒、別れまで。貴重な記録を57年ぶりに復刊。 解説:安藤宏
カバーデザイン 芦澤泰偉
カバー写真 桂英澄
初対面の感動
先輩と山岸さん
酒中の文学論
後輩と亀井さん
「斜陽」の女性
武蔵野と銀座
開戦の日
三鷹の一夜
プロポーズ
甲府に遊ぶ
裂かれた恋
奥多摩の壮行会
入隊と除隊
熱海と三保
戦争末期
津軽・三鷹通信
再会と訣別
あとがき
解説 〝三鷹サロン〟の優等生 安藤 宏
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