評伝 岡潔 ─星の章
詩人数学者と呼ばれ、数学の世界に日本的情緒を見事開花させた不世出の天才・岡潔。その人間形成と研究生活を克明に描く。誕生から研究の絶頂期へ。
「K.OKAとはひとりの数学者の名前だったのか」。当代一流の世界の数学者たちをもってしても手に負えなかった難問の数々を、ただひとりで次々と解明し、深遠な高みに達した生得の数学者・岡潔。野の花を摘むように数学の果実を摘みながら、ベストセラー『春宵十話』をはじめとして多くのエッセイを通じ、日本人の情緒の奥深さを語り、大切さを説き続けた。数学の世界に日本的情緒を開花させた天才の思索と発見の諸相を、全生涯にわたり克明に描いた圧巻の評伝。全2巻のうち、第1巻は、人生を彩る多彩なエピソードを交えながら、誕生から絶頂期に向かう三十代までの軌跡を収録する。
生地と故郷
魔法の森
與八とんとん(粉河中学)
松原隆一との別れ(三高と京大)
心情の美と数学の変容
伝説の詩人数学者「岡潔」―「ハルトークスの逆問題」の前後と伝説の形成 数学ノート(一)
トノンの秋と由布院の春
由布院の夏の日々
金星の少女との会話(広島事件)
福良の海と数学の誕生
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