資本論 第一巻 下
資本主義の地球的包摂を理解する手だては本書のなかにこそある――。近代諸科学の知的源泉として、マルクスの考察は今も生々しく、そして新しい。
労働者が資本への屈従を強いられるようになったのはいつからなのか。下巻には、第4篇の続きである「第13章 機械装置と大工業」から「第7篇 資本の蓄積過程」までを収める。商品と貨幣への理論的問いから始まった『資本論』は、ここで産業革命の出版点をなす機械装置の歴史的意味を問う。経済成長が貧困を増大させる―今日なおわれわれを苦しめるこの逆説の由来を、マルクスは剰余価値論と蓄積論により解明していく。資本主義が地球的包摂を進めるなか、根源的批判への手だてを得るには今も本書を紐解くほかはない。原文の躍動感を再現した翻訳で『資本論』の不朽性を開示する。
第5篇 絶対的剰余価値と相対的剰余価値の生産(絶対的剰余価値と相対的剰余価値
労働力の価格と剰余価値の量的変動
剰余価値率のさまざまな公式)
第6篇 労働賃金(労働力の価値または価格の労働賃金への変容
時間賃金
出来高賃金
国による労働賃金の違い)
第7篇 資本の蓄積過程(単純再生産
剰余価値の資本への変容
資本主義的蓄積の一般法則
いわゆる原初的蓄積
近代植民理論)
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