日本異界絵巻
役小角、安倍晴明、酒呑童子、後醍醐天皇ら、妖怪変化、異界人たちの列伝。魑魅魍魎が跳梁跋扈する闇の世界へようこそ。挿画、異界用語集付き。
本書は異界に深い係わりをもっていたと考えられる「人物」と、異界に属すると思われる「妖怪変化」たちの身元調査記録である。彼らが、表の歴史に正々堂々と姿を現すことは滅多になかったが、日本文化に極めて大きな影響を及ぼしたことは疑いない。「妖怪」たちの活躍と意味を考えることは、異界という想像力豊かな世界を生みだした、わたしたち日本人の心の歴史を大胆に読み解くことになる。
スサノヲ―三界を旅する“異貌の神”
八岐大蛇―自然と土着民のシンボル
ヤマトタケル―白鳥に変身した悲劇の英雄
小子部栖軽―怪力・知力を備えた異界の主
聖徳太子―未来を語り伝える予言者
役小角―山民“呪術者集団”のリーダー
吉備真備―鬼から秘術を授けられた超人
空海―不死の姿で生き続ける名僧
菅原道真―神霊の両義性をもつ神の子
安倍晴明―陰陽師のシンボル的存在〔ほか〕
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