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第435号2007年6月目次

表紙裏
[NARA NOTE +1]18|奈良美智

巻頭随筆
[人間、とりあえず主義]105・自己中心的|なだいなだ

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今月の立ち読みちくま

ちくま学芸文庫の今昔   坪内祐三

 ちくま学芸文庫が創刊十五周年を迎えるという。
 ちくま学芸文庫はちくま文庫と並んで私の大好きな文庫だ。
 しかし……。
 この「……」の意味は、わかる人にはわかるだろう。
 ちくま学芸文庫はちくま文庫と並んで、こういう時代には珍しく、毎月、良質なラインナップに出会える。時には全点買い揃えたくなってしまうこともある。[全文を見る]

ちくま学芸文庫、書店めぐり   永江 朗

 ちくま学芸文庫が創刊15周年を迎えるというので、書店ではどんなふうに売られているのかを見に行った。
 最初に訪ねたのはジュンク堂書店池袋本店。日本で一番大きな書店である。文庫売場は三階。図書館のように背の高い棚が林立する光景は、いつ見ても壮観だ。ちくま学芸文庫の白い背表紙は遠くからでも目立つ。
「ちくま学芸文庫のお客さんは男子学生が多いですね。最近は年配の方も増えてきていますが。ほんまの本好き、という雰囲気の人が多いと思います」 [全文を見る]

『日本の百年』の新しさ   筒井清忠

 シリーズ『日本の百年』が初めて刊行されたのは、私が中学生から高校生の頃であった(一九六一—六四年)。若い多感な時代に刺激を受けた書物の影響は生涯にわたって残ると言われるが、私にとっては本シリーズはまさしくそういう書物であった。[全文を見る]

「現代の貧困」をまっとうに捉える   岩田正美

 この年度末は、昭和期東京の下層に焦点を当てた調査資料を沢山読んだ。約束していた資料解説の原稿を書くためである。『現代の貧困——ワーキングプア/ホームレス/生活保護』の校正の時期と重なってしまって忙しい思いをしたが、貧困の扱い方の今昔の違いを、あらためて確認できて、面白かった。[全文を見る]

良心的エセリテラシストに告ぐ   パオロ・マッツァリーノ

 かれこれ六年ほど前になりますが、私はデータと資料を駆使して世の中をくだらなくもおもしろく見てみようという「反社会学」なる新奇な活動を始めました。新たなものにも必ずルーツはあるわけで、私もご多分に漏れず、さまざまな人から影響を受けております。
 まずは、上岡龍太郎さん。この人は一流のヘリクツ使いです。[全文を見る]

超自然または一オクターブ上の自然  —田口ランディ『オクターヴ』によせて—   中沢新一

 南ドイツで発掘された三万六千年ほど前のホモ・サピエンスの遺跡から、鳥の骨で作られた笛が見つかっていて、いまのところそれが最古の楽器と考えられている。骨に開けられた穴の位置から推測して、すでにその頃の人類は五度の音程を出していたらしい。今日の多くの民族音楽と同じように、私たちの先祖たちは、五度圏の音程を組み合わせた音楽を、楽しんでいた様子が想像される。[全文を見る]

新連載
[青春の光芒 異才・高橋貞樹の生涯]1・序章 水軍の末裔|沖浦和光

連載
[連作 少年]11・ふたたび|谷川俊太郎
[東京物体]3・カラフト犬の記念像|大川渉
[小津ごのみ]25・説明ではなく表現ということ|中野翠
[オタク文化の現在]4・「ゆる」と「萌え」の間に|伊藤剛
[絶叫委員会]15・直球勝負・その2|穂村弘
[古本屋は女に向いた職業|女性古書店主列伝]9 ポポタム 大林えり子さん|岡崎武志
[明日への回想]11・青春さまざま|菅野昭正
[往時茫々老人多難日暮日記]10・藤田敏八への殺意|石堂淑朗
[近代ヤクザの素姓]2|宮崎学
[ネにもつタイプ]64・おもなできごと|岸本佐知子
[八幡の湯]6|山本一力
[真剣外伝]14・群青(第四回)|海道龍一朗
[おはよう、水晶——おやすみ、水晶]12・悲しみの発見|笙野頼子

コラム
[偽雑記]2|間村俊一
第二十三回太宰治賞決定!
読者のひろば
編集室から

表紙作品 奈良美智「ねずみ女」
表紙・本文デザイン・カット 吉田篤弘・吉田浩美

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