筑摩書房 INFORMATION&TOPICS

2012年8月に刊行いたしました『本当の経済の話をしよう』(若田部昌澄/栗原裕一郎著、ちくま新書)の内容に誤りがございました。

1)第17講「あなたは「幸福」の国ブータンに住みたいですか」の、古市憲寿氏『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)を取り上げた箇所に、古市氏が「World Value Surveys(世界価値観調査)」を知らなかったのではないか、という主旨の記述がございます(P.241)。これは『絶望の国の幸福な若者たち』P.150にWVSを参照した箇所があり、事実に反しておりました。

2)上記の箇所で、古市氏が、現在の若者の生活満足度が高いことを指摘するにあたって内閣府の「国民生活に関する世論調査」に拠っている点について、「なぜこの調査に基づいたのか説明がない」「WVSのほうが信頼度が高いはずなのに」との記述がございます(P.240)。

これについて著者宛に古市氏より、「同じ質問を約40年にわたって聞いているため、経年での変化の傾向をとらえるのに向いている」「サンプル数がWVSよりも多く、国際比較をしないのであれば、日本の変化を見るには「国民生活に関する世論調査」のほうが信頼度が高いと考えられる」という主旨の説明がありました。これを受けて、「WVSのほうが信頼度が高い」という判断は拙速であったので保留したい旨の申し出が著者よりございました。

以上二点、関係各位および読者のみなさまにお詫びするとともに、訂正いたします。